遅延損害金とは?

遅延損害金について解説。どれくらいの金額を請求されるの?

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カードローンやキャッシング、クレジットカードの利用規約に、「遅延損害金」という記述があるのをご存知の方は多いと思います。

遅延損害金とは、返済が遅れた時に請求されるお金のことです。

「遅延損害金」という文字の並びを見ると、なんだかとんでもなく大きな金額を請求されるような気がしますよね…。

しかし、実際に請求される金額はそれほど大きくありません。

このページでは、遅延損害金の金利や、計算方法などについて解説しているので、ぜひ読んでみてください。



    遅延損害金とは?


    遅延損害金とは、カードローン・クレジットカード・キャッシングでの借入金を期日までに返済しなかったときに課される損害賠償金のことです。



    遅延損害金の金利は通常金利よりもやや高めに設定されており、返済期日を過ぎた翌日から返済をするまでの間は、遅延損害金の金利が適用されます。


    つまり返済期日までは通常の金利が適用され、返済期日の翌日から遅延損害金の金利が適用されるということです。


    返済時には、毎月の支払額+遅延損害金発生前の利息+遅延損害金(延滞日数分)を支払うことになります。


    通常の金利と遅延損害金の金利が二重で発生することはありませんが、遅延損害金の方が利率が高くなっているので注意しましょう。


    遅延損害金の上限金利はどれくらい?


    まず理解しておきたいのが、遅延損害金の金利は最大年20%ということです。


    各業者が設定する遅延損害金の金利のパターンは、以下の3通りのことが多いです。

    • 年20.0%を適用する
    • 年14.5%〜年19.9%を適応する
    • 遅延損害金をそもそも設定していない

    まず、大手消費者金融は、全社が年20.0%を適応しています。


    銀行カードローンは通常金利よりも遅延損害金の利率が高くなるように設定しており、年14.5%〜年19.9%の利率を適用していることが多いです。


    遅延損害金を設定していない場合は、法定利率が適用されます。


    法定利率は、2020年4月の民法改正時に年3%と定められており、3年ごとに見直されます。


    遅延損害金の計算式とシミュレーション

    遅延損害金は、次の計算式で求めることができます。


    遅延損害金の計算方法

    滞納額 × 遅延損害金の金利 ÷ 365(日) × 延滞日数 = 遅延損害金


    遅延損害金の利率が年20.0%だと、1日・10日・20日あたりの遅延損害金はどれくらいの金額になるのか計算すると、次のようになります。


    滞納額 1日あたりの遅延損害金 10日あたりの遅延損害金 20日あたりの遅延損害金
    5万円 27円 274円 548円
    10万円 55円 548円 1,096円
    20万円 110円 1,096円 2,192円
    30万円 164円 1,644円 3,288円
    40万円 219円 2,192円 4,384円
    50万円 274円 2,740円 5,479円
    100万円 548円 5,479円 10,959円

    当たり前ですが、滞納額や滞納日数が多くなればなるほど遅延損害金も大きくなります。


    10日〜20日返済が遅れると、遅延損害金も地味に痛い金額になりますが、1日あたりで見てみると数十円から数百円と、それほど大きな金額ではありません。


    例えば10万円を延滞した時の1日当たりの遅延損害金は55円で、TUTAYAのネットレンタルDVDを延滞したときの追加料金55円(税込)と同じです。



    こんなもんかと拍子抜けした人も多いのではないでしょうか。


    ただし、返済が遅れたことへのペナルティは、遅延損害金が課されることだけではありません。


    後で詳しく解説しますが、延滞をすると信用情報に遅延記録が残り、クレジットカードやカードローンの審査に悪影響を及ぼします。


    遅延損害金が低いからといって、滞納をするのは絶対にやめましょう。


    さらに具体的に遅延損害金をシミュレーション

    クレジットカード、・カードローン・美容ローン・携帯料金それぞれの遅延損害金の利率と、5日遅延した際の遅延損害金額を紹介します。


    クレジットカード:滞納額が10万円の場合

    カード名 支払い方式 遅延損害金年率 5日遅延した時の遅延金
    セディナカード 翌月1回・リボ払い 14.6% 200円
    分割払い・ボーナス一括 14.6% 200円
    キャッシング 20.0% 270円
    ジャックスカード 翌月1回・リボ払い 14.6% 270円
    分割払い・ボーナス一括 20.0% 200円
    キャッシング:年20.0% 20.0% 270円
    JCBカード 翌月1回・リボ払い14.6% 14.6% 200円
    分割払い 14.6% 200円
    キャッシング 20% 270円

    クレジットカードの遅延損害金は、一括払いやリボ払いなどの支払い方法によって利率も変わります。


    上記のカード3種の遅延損害利率は、キャッシングが年20%、リボ払いや翌月1回払いは年14.6%となっています。


    例に出した3種類のカードは一例ですが、5日の遅延であれば遅延損害金は200円か270円と、それほど大きな金額ではありません。


    カードローン

    カードローン名:滞納額が10万円の場合 遅延損害金年率 5日遅延した時の遅延金
    アコム 20.0% 270円
    アイフル 20.0% 270円
    プロミス 20.0% 270円
    SMBCモビット 20.0% 270円
    三菱UFJ銀行 19.9% 270円
    楽天銀行 19.9% 270円
    みずほ銀行 19.9% 270円

    カードローンの遅延損害金も、年20%に設定されていることが多くなっています。


    銀行カードローンは年19.9%と消費者金融よりも若干低めの設定ですが、請求される遅延損害金は利率が年20%の時とほぼ同じです。


    美容ローン

    サービス名 遅延損害金年率 5日遅延した時の遅延金
    キレイモ 店舗(ローン会社)による 店舗(ローン会社)による

    脱毛サロンの「キレイモ」で美容ローンを組むことを、キレイモからお金を借りると考える人が多いようです。


    しかし実際は、キレイモが提携するローン会社でお金を借りることになります。


    キレイモが提携しているローン会社は店舗によって異なるため、ローンを組む前に提携先のローン会社がどこなのか確認しておきましょう。


    キレイモ・ローン会社・利用者の相関関係を簡単に図にすると、次のようになります。


    過払い金の分断について


    美容ローンの審査に通り、契約が完了すると、利用者に代わってローン会社からキレイモに施術費用が支払われます。


    そして利用者は、キレイモではなくローン会社にローンの返済をすることになります。


    返済が遅れてしまった場合は、ローン会社規定の遅延損害金を支払わなければなりません。


    増えている美容ローン

    近年、脱毛やエステなどのを対象にした「美容ローン」の需要が増えつつあります。


    美容ローンを利用すれば、まとまったお金がない人でも費用の高い脱毛やエステを受けることができ、とても便利です。


    ただ、美容ローンはサロンを経由してローン会社からお金を借りるということです。


    利息や毎月の支払額をよく考えてから契約するようにしましょう。


    携帯料金:月額7,000円のプラン(通信料金のみ)を利用していた場合

    携帯会社 遅延損害金年率 5日遅延した時の遅延金
    au 14.5% 14円
    docomo 14.5% 14円
    SoftBank 14.5% 14円

    いずれの会社も、遅延損害金はかなり低額です。


    また、支払期日の翌日からauは10日以内、docomo・SoftBankは15日以内に入金すれば遅延損害金は免除されます。


    ただ、遅延損害金が低額だからと支払いをせずに放置したり、遅延を繰り返したりすると利用停止や強制解約などの処分を受けることになるので、注意しましょう。


    遅延損害金を支払いすると、信用情報が傷つくの?

    遅延損害金が発生するということは、滞納しているということです。


    銀行カードローンは、返済が1日でも遅れると、信用情報に支払いがなかったと記録されます。


    消費者金融の場合、一度の延滞であれば情報更新日(※月末が多い)までに返済すれば信用情報に記載されませんが、何度も遅延を繰り返していると信用情報に延滞記録がついてしまいます。


    また、一度の延滞で信用情報に記録は残らなくても、増枠などで再審査を受ける際、審査に悪影響を与えることもあります。


    うっかり滞納してしまうことがないように、返済方法を口座振替にする・メールの通知設定をするなど対策をしておきましょう。


    遅延損害金を支払わずにいるとどうなる?

    返済期日を過ぎているのに返済をしないと、返済を催促する連絡がきます。


    この連絡を無視し、返済期日から2か月経過すると強制解約になり、信用情報には次のような記録が残ります。



    信用情報に「異動」と記載されたということは、ブラックリストに載ったということです。


    完済後5年間は信用情報に記録が残り、記録が消えるまでカードローンはおろか、クレジットカードやその他のローンも審査に通らなくなります。


    また、複数社のカードローンやクレジットカードを利用している場合は、一社で強制解約処分になると他のカードローン等も強制解約になる可能性があります。


    遅延損害金を発生させないためにできること

    返済期日をしっかり確認する

    返済をするのを忘れてしまいそう...という人は、返済日前にメールで通知が来るよう設定しておきましょう。

    返済方法を口座振替にする

    ATMで自分で入金する方法で返済をしていると、どうしても返済を忘れてしまいます。


    給与振込口座から自動引き落としで返済を行えば、自動的に返済できますし、残高不足で引き落としができなくなる可能性も低いです。

    滞納をする前に借入先に相談する

    借入先にいつまでに返済出来そうかを伝え、返済を待ってもらえないか相談してみましょう。


    業者によっては返済期日の延長に応じてくれたり、利息だけの返済で延滞扱いをしないでくれたりすることがあります。


    遅延損害金に対してのまとめと心構え

    最後に、遅延損害金についてまとめてみました。

    • 返済期日の翌日から遅延損害金の金利が適用される
    • 遅延損害金の金利は最大年20.0%
    • 1日あたりに発生する遅延損害金はかなり少ない
    • 遅延損害金が発生する=滞納なので、信用情報に遅延情報が残る

    遅延損害金は、法外な利息が発生しそうで怖いイメージがありますが、実際に計算してみるとそれほど大きな金額ではありません。

    ただ、10〜20日ほど発生し続けるとある程度の金額にはなるので、1〜2日程度で返済したいところです。

    支払いが厳しく長期滞納しそうな場合は、借入先に相談をしてみましょう。

    借入先によっては、返済期日の延長や利息だけの返済の許可などの対応をしてくれることもあります。

    返済を忘れそう...という方は、口座振替の返済方法を選ぶ、通知メールの設定をしておくなどの対策をすることが大切です。



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