不動産担保ローンとは

不動産担保ローンとは?

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不動産担保ローンとはその名前の通り、自身または親族の所有する土地や住宅等の不動産を担保として金融機関から融資を受けることを指します。
つまり無担保、無保証人で融資を受ける事ができるカードローンと違い、返済できなければ担保となる不動産が取られてしまうという事です。


カードローンと比べるとかなりリスクは高そうに感じますが、不動産担保ローンでは不動産を担保にすることで無担保、無保証人では得ることの出来ないメリットを得ることも出来ます。


このページでは、そんな不動産担保ローンについてを詳しく解説していきます。



    どういう不動産が担保にできるの?

    不動産担保ローンの担保に入れる事ができる担保保有者の条件


    基本的に、自身、または親族の持っている不動産であれば担保に入れる事が可能です。
    ただし、担保に入れる不動産の価値と融資を希望する金額が著しく乖離している場合は、担保に入れる事を断られることもあります。


    基本スタンスとして不動産の価値に加え、融資を受ける本人の返済能力や信用力によって融資を受けることのできる金額は変わってくるので、二束三文の田舎の山林を所持しているからこれを適当に担保に入れたらいいや!という安易な気持ちで融資を受ける事は出来ません。


    住宅ローンの支払いが残っている不動産も担保にできる

    不動産担保ローンで住宅ローンが残っている場合の一番抵当権者と二番抵当権者の構図


    不動産担保ローンを利用して融資を受けたいけど、現在、住宅ローンの支払い真っ最中の不動産しか持っていない。
    それでも担保に入れる事が出来るのか?というと、答えはYESです。


    現在、住宅ローンの支払い中であったとしても担保に入れる事は可能です。
    ただし、住宅ローン支払い中の不動産は第一抵当権は住宅ローン会社が所持しているため、不動産担保ローンは第二抵当権となります。


    つまり、住宅ローンを組んで1年、2年という場合は実質的にその不動産には価値がない扱いとなります。
    住宅ローンを支払い中の不動産を不動産担保ローンに入れたい場合は、住宅ローンの残債を4割以上支払っている事を目安として考えましょう。


    他人名義の不動産も担保にできる

    自分が所持していない場合で他人が名義の不動産も担保の対象になります。
    ただし、ほとんどの不動産担保ローンは、融資を受ける本人の親族に限定しており、基本的に多くの業者は三親等以内の親族であるという事が適応されています。


    また親族の不動産を担保に入れる場合は、担保所有者自身も連帯保証人になる必要性があります。


    不動産担保ローンのメリットとデメリットについて

    何かと利用までの障壁が高い不動産担保ローンですが、無担保、無保証人で利用できるカードローン等と異なり大きなメリットもあります。
    ただし、やはりいいところと悪いところは表裏一体でもちろんデメリットもあります。


    まずざっくりとメリット、デメリットを以下で一覧にしてみました。


    メリット デメリット

    ・低金利で融資を受けれる
    ・カードローンよりはるかに高額なローンを組める
    ・ローンを長期に組める
    ・担保により審査の信用能力が上がる

    ・融資までに時間がかかる
    ・手数料等でお金が掛かる
    ・支払えなければ担保を失う
    ・返済不可になり担保割れした場合は再度ローンの組み直しも
    ・支払えなければ連帯保証人に迷惑が掛かる

    不動産担保ローンは、低金利で融資を受けること自体はできますし、大口の融資を受けることができるという魅力がある分、デメリットはカードローンと比較するとかなり大きいと言えます。


    では以下で一項目づつメリット、デメリットについてを解説していきます。


    不動産担保ローンのメリット

    低金利で融資を受けることができる

    まず目が行くメリットとすれば自由用途での利用ができるカードローンと同じですが低金利での融資を受けることが出来るという点です。


    金利の上限金利と下限金利の比較表を見てください。


    業者名 カードローン 不動産担保ローン
    楽天銀行 1.90%〜14.5% 3.68%〜9.58%
    住信SBIネット銀行 2.95%〜8.90% 0.99%〜14.79%
    東京スター銀行 年1.5%〜年14.6% 年0.85%〜7.85%(変動金利)
    武蔵野銀行 4.50%〜14.8% 3.90%〜8.90%
    セゾンファンデックス 6.50%〜17.8% 3.60%〜9.90%

    ※東京スター銀行の実質年率は保証料を含みます。金利は審査により決定します。


    下限金利のみ一見するとカードローンの方がむしろ金利パフォーマンスが高いように見えますが、銀行カードローンの提示している下限金利は、限度額500万円以上の契約が必要であったり、年収が実質2,400万円以上なければ作れない限度額の金利も含まれているため、あまり現実的な金利とは言えません。


    ほとんどの場合は上限金利で決まるので、この上限金利で比較すると金利が格段に低く設定されているのがわかると思います。
    ただし、自由用途で利用できる不動産担保ローンであるため、金利自体はマイカーローンや住宅ローンと比較すると高めです。


    カードローンよりはるかに高額なローンを組める

    次に、カードローンとは桁違いの高額なローンを組むことが出来ます。
    もちろん、額が上がるにつれそれに相応する担保も必要ではありますが、高額な融資を受けることが出来ます。


    逆に、融資を受ける金額が最低でも100万円からとなっているため

    業者名 最低融資額 最高融資額
    楽天銀行 100万円 3,000万円
    住信SBIネット銀行 300万円 1億円
    東京スター銀行 100万円 1億円
    武蔵野銀行 300万円 3億円
    セゾンファンデックス 100万円 1億円

    このように大枠の融資を受けることが可能です。


    ローンを長期に組める

    ローンの返済期間が最長で25年程度の長いローンを組むことも可能です。
    その分、返済総額は金利によって増えますが、月々の返済金額が低くなる事で生活負担を減らすことが出来るので使い分けは重要ですが、返済期間を長く設定できる選択肢があることはメリットであると言えます。


    担保により審査の信用能力が上がる

    担保を入れる事により、ローンの信用能力が上昇する事で、無担保、無保証人で受けるカードローンよりも審査期待値が高くなります。


    不動産担保の価値によって比例して上がる傾向がありますが、以下の信用情報が現状で致命的な場合は審査は通ることは非常に難しくなります。

    • 5年以内に債務整理を行っている
    • 他社のローンを既に返済能力がギリギリの状態になっている
    • 2年以内に他社のローンの滞納を既に3回以上行っている

    また、不動産の価値が高いものであっても既に複数のローン業者がすでに抵当権を持っている場合は、担保分で充当できる分のみの融資になる可能性があります。


    不動産担保ローンのデメリット

    融資までに時間がかかる

    不動産担保ローンは不動産の抵当権の設定や書類等の提出物が多く、審査にも時間が掛かります。


    概ね融資実行までの時間は1ヶ月程度であると考えましょう。


    手数料等でお金が掛かる

    次に手数料がかかるということです。具体的にいうと以下の費用が掛かります。


    事務手数料 借入金額の2%〜3%程度最低金額を設定しているローンもある
    登記費用 担保を登記する為の書類作成費用代行してくれる業者もあるが、基本的にこちらで司法書士事務所で記載してもらう必要があり4万円程度掛かる。
    印紙税 契約によって異なる。ゼニエモンの過去の利用時は300万円の融資で2,000円かかった
    振込手数料 融資金額を振り込む為の費用。こちらは数百円程度かかる。
    不動産鑑定費用

    こちらは掛からないケースが多いが20万円以上とかなり高額
    不動産担保ローンはこの費用が掛からない業者を選ぼう。

    現在は少なくなっていますが不動産鑑定を行うことを条件とするローンもあり、こちらは20万円以上掛かることがほとんどなので、不動産鑑定費用の負担がないローンを選ぶ事が今の賢いローン選びだと言えます。


    具体的にかかる費用は、事務手数料と登記費用、印紙税です。
    こちらですが、事務手数料は概ねどのローンであっても融資金額の2%〜3%の間に設定されています。
    また、事務手数料の最低金額を設定しているローンもあり、楽天銀行不動産担保ローンの場合だと、38,500円(税込)が最低手数料となります。


    また、担保の登記費用がローン業者が代行してくれる場合もありますが、自身で司法書士事務所等へ行き登記してもらう場合もあります。


    ゼニエモン自身も不動産担保ローンを2013年に利用していますが、その時は登記費用が4万円ほど掛かりました。

    概ね4万円〜5万円程度が相場であると考えておきましょう。
    ゼニエモンの時は起業資金であったのと不動産担保のローンのど素人でこの費用が意外に掛かるのが結構な痛手でした。
    司法書士の先生はおばあちゃんで大サービスして4万円にしてあげるからあんた仕事を頑張るんだよ!と言われましたが、4万円でも高けぇ・・と感じていました(笑)。


    これらを合わせると借りる額によっても変わりますが10数万円程度かかる事もあります。
    登記費用は融資額に合算する事も可能ですが、融資を受ける為に費用がかかるという事を認識しておきましょう。


    支払えなければ担保を失う

    支払いができない場合は、当然ですが担保となる不動産を失うことになります。


    返済不可になり担保割れした場合は再度ローンの組み直しも

    担保を例え失ったからといって債務が消滅するわけではありません。
    担保の評価額がローンの返済に充当する金額を下回る場合は、担保不動産を売却しても債務が残ってしまいます。
    これを元本割れと言います。


    支払えなければ連帯保証人に迷惑が掛かる

    連帯保証人なしでも融資は受けることが出来ますが、連帯保証人がいる場合は、請求はそちらへ請求がいくため連帯保証人の債務になります。


    不動産担保ローンの種類について

    不動産担保ローンには事業者向けと個人向けの2種類のローンがあります。


    利用用途は、基本的に個人向けの場合は原則自由に利用することが可能ですが、事業性資金としての利用は行えません。


    逆に、事業者向けローンは運転資金や設備投資等の事業性資金のみしか利用することはできず、法人で融資を受けて個人のローンの返済に充当するといったような理由は利用出来ません。


    また、例え個人で自由用途で融資を受けるといっても具体的にどういった用途で利用するのか?といった使い道等の説明やその使い道に掛かる費用の見積書の提出が必要になる可能性が高く、極端に担保の価値が高いからといって不必要であるとされる金額の融資を受ける事は出来ませんし、利用用途が不動産担保ローン業者の意に沿わない場合は、返済能力や信用能力が満たしていたとしても審査落ちになる可能性があります。


    不動産担保ローンのまとめ

    不動産担保ローンは、一言でまとめると

    不動産を担保に入れる事でローンの信用能力を高め無担保、無保証人よりも有利な条件で融資を受けるローン


    その分、融資を受けるまでの障壁が高く、手数料や登記費用等のお金が融資を受ける前に必要であったり、ローン業者または保証会社の電話による聞き取り調査や現地調査等も複数回あることもあり、融資を受けるまで概ね1ヶ月程度の時間が必要であることや資金の使い道となる見積書等の作成、数度の面談、と無担保、無保証人で融資を受ける事ができるカードローンやフリーローン、目的ローンと比較すると面倒な事が何かと多いのがネックです。


    その分低金利で大枠のローンを組むことができる上、長期的な返済期間を設ける事が出来るため、返済計画は立てやすいというメリットがあります。
    多用できるものではありませんが、会社の創業資金の借入や、おまとめローンとして他社のローンをひとまとめにしてより有利な条件で融資を受けたいという人に持ってこいのローンです。


    ゼニエモンは、2013年の5月に創業時のスタートアップの資金として運転資金と設備投資で300万円ほど日本金融政策公庫から融資を受けました。

    自分のどうしてもやりたい仕事1本でやっていこうと決心をしたからです。その際に生まれてずっと過ごしてきた自宅を担保に入れて融資を受けました。親は当たり前ですが猛反対でしたし、情けない話、自分自身もその土地を自分の借金で失うという事が余りにも怖く、何度か担保を失うという恐怖で寝付けなかったり、目が覚めたりしていました(笑)。


    しっかり事業計画も立てていたつもりでしたし、月53,000円の支払いを58回払いという返済プランで返済する事は可能であると踏んではいた。
    特段難しくない状況ではありましたが何かあったときを考えると、本当に実家を担保に自分のいわゆる野望の為にお金を借りるというのは正直、まずい選択をしたのではないかと葛藤することも多かったです。


    最終的には、名義人であるうちの父親が了承してくれ、連帯保証人になってもらうことが出来たので融資を受ける事が出来ました。


    無事にほぼ完済できている状態ですが、この時のプレッシャーは自分にとって大きな成長になれたので、意志と計画性を持って前向きな気持ちで受ける融資あれば不動産担保ローンは非常に有益なローンであると考えています。


    ローン(カードローン、キャッシング除く)は基本的に期間を短く組み直す事は出来ますが、逆に長くしてもらう事は出来ません。利用するのであれば例え、いやこれぐらいの金額なら返せるだろうとギリギリのラインにいくのではなく、少し余裕を持って最初は長いローンを前提に組むことをおすすめします。


    おすすめの不動産担保ローン

    不動産担保ローンの利用を検討している人は以下のローンがおすすめです。


    楽天銀行不動産担保ローン

    楽天銀行不動産担保ローンのバナー画像


    実質年率  限度額 審査時間 保証人 総量規制 職場連絡
    年3.69%〜年9.59% 100万円〜3,000万円 最短翌営業日回答 必要な場合もあり 対象外 あり
    担保所有者 申込資格 保証会社 来店必要の有無
    第三親等まで 満20歳以上70歳未満 セゾンファンデックス 不要

    ※(2018年3月契約)年3.69%〜年9.59%(5年見直し)




    リースバックという選択肢もあり

    不動産関係のローンではリースバックという選択肢もあります。


    リースバックとは不動産を売却したあとも賃貸契約を結ぶことで、そのまま自宅に住むことができるのが特徴です。


    リースバックの中でオススメなのがセゾンファンデックスのリースバック。


    セゾンファンデックス リースバック





    自分に合っている方法が不動産担保ローンなのかリースバックなのか見極めることは大切です。
    もっとリースバックの事をもっと詳しく知りたいという方は、次のページの内容を確認してみましょう。



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