母子父子寡婦福祉資金貸付金制度について徹底調査

母子父子寡婦福祉資金貸付金制度

掲載日:
厚生労働省の「ひとり親家庭の現状と支援施策について(令和2年度)」の資料によると、

・母子世帯数は120万件以上
・就業率81.8%のうち47.2%が非正規雇用
・母子世帯の平均年間就労収入は約200万円
・ひとり親世帯の相対的貧困率48.1%

とされていて、世の中のひとり親世帯の多くが収入が安定せず、生活資金に困っているという事がわかります。

ひとり親世帯の人に限らず、教育費用、医療費、引越し費用などまとまったお金が必要となった時にお金を借りる方法として、奨学金や金融機関のカードローンやフリーローンなどを思い浮かべる人は多いです。

しかし、このような時にまず利用を検討してもらいたいのが「母子父子寡婦福祉資金貸付制度」です。

一般的にはあまり知られていない制度ですが、条件を満たすひとり親世帯の人は、無利息でお金を借りることも可能となっています。

制度の利用条件、申請の方法や審査についてを詳しく解説していくのでぜひ参考にしてみてください。


    「母子父子寡婦福祉資金貸付金制度」とは?


    母子父子寡婦福祉資金貸付金制度の概要


    母子父子寡婦福祉資金貸付金制度

    母子・父子・寡婦福祉資金貸付金は、ひとり親家庭(20歳未満の者(以下「児童」という。)を扶養している家庭)及び寡婦の方(配偶者のない女子で、かつて配偶者のない女子として児童を扶養していたことのある方)の経済的自立を図るために必要な資金(お子さんの進学、親自身の技能習得や転宅など)を貸し付ける制度です。

    引用元:大阪府HP

    母子父子寡婦福祉資金貸付金制度は、厚生労働省の管轄ですが、国の制度ではなく、各都道府県によって実施されている制度です。


    消費者金融や銀行カードローンと違い、公的な貸付制度で、ひとり家庭の父母の経済的自立を目的としているので、無利子、もしくは1%前後の低金利での借入が可能とされています。


    各都道府県のより貸付が実施されている為、住んでいる地域によって受けることができる貸付の内容が異なることがありますが、このページでは大阪府の母子父子寡婦福祉資制度を元に詳しく解説していきます。


    「母子父子寡婦福祉資金」の貸付対象となる人

    母子父子寡婦福祉資金貸付金はその制度の名称からも分かるように、母子家庭(シングルマザー)、父子家庭(シングルファーザー)または寡婦(配偶者のいない女子で、かつて母子家庭の母であったもの)が貸付の対象とされています。


    他にも、母子または父子家庭で扶養されている20歳未満の児童も貸付の対象です。


    母子家庭の母(配偶者がおらず今現在児童を扶養している)
    父子家庭の父(配偶者がおらず今現在児童を扶養している)
    母子(父子)家庭で扶養されている児童(20歳未満)
    寡婦(配偶者のいない女子で、かつて母子家庭の母であったもの)

    離婚・死別など理由は様々ですが、母子(父子)家庭、寡婦については「母子及び父子並びに寡婦福祉法」により次のように規定されています。


    母子(父子)家庭の規定

    以下に該当する人で、20歳未満の児童を扶養している家庭を母子(父子)家庭といいます。


    配偶者と死別した女子(男子)で現に婚姻をしていないもの


    「配偶者と死別した女子(男子)で現に婚姻をしていないもの」に準ずる次の女子(男子)

    • 離婚した女子(男子)で現に婚姻をしていないもの
    • 配偶者の生死が明らかでない女子(男子)
    • 配偶者から遺棄されている(男子)
    • 配偶者が海外にあるためその扶養を受けることができない女子(男子)
    • 配偶者が精神または身体の障害により長期にわたって労働能力を失っている女子(男子)
    • 政令で定める次の女子(男子)

    ・配偶者(※)が法令により長年にわたって拘禁されているためその扶養を受けることができない女子
    ・婚姻(※)によらないで母となった女子で現に婚姻をしていないもの
    (※婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある場合を含みます。)


    寡婦(かふ)の規定

    ・配偶者のない女子であって、かつて配偶者のない女子として20歳未満の児童を扶養していたことのある人


    収入や職業による貸付の制限ってないの?


    母子父子寡婦福祉資金貸付制度金の収入による貸付の制限


    母子父子寡婦福祉資金は、生活が困窮している世帯に対して、無利子もしくは低金利で「貸付」を行う公的な制度です。


    そのため、現在仕事をしておらず収入が全くないといった場合には、返済の見込みがないと判断されるため、貸付の対象外となります。


    また、「貸付による経済的自立」が制度の目的とされているので、反対に収入が多くあり、生活に困っていないという人も貸付の対象外になりますので注意してください。


    この収入による制限は、各都道府県、自治体により異なりますが、大阪府では以下のように定められています。


    寡婦と40歳以上の配偶者のない女子で、現に子を扶養していない方の場合、特別な事情のないときは、前年度の所得(控除後)が203万6千円以下の場合に限り貸付の対象となる

    大阪府 ひとり親家庭を支援する貸付制度(母子・父子・寡婦福祉資金)より


    職業による貸付の制限は設けられていませんが、収入がゼロでも、反対に多すぎても、母子父子寡婦福祉資金の貸付対象外となるので、この制度を利用して貸付を受けることができる人はかなり限定されていると言えます。


    寡婦ではなく、母子(父子)家庭の場合、具体的に所得がいくら以下でないと貸付の対象にならないといった金額は、明らかにはされていないので、まず一度お近くの福祉担当窓口への相談してみる必要があります。


    「母子父子寡婦福祉資金」はどんな目的にいくらまで借りることができる?


    母子父子寡婦福祉資金は、こどもの学校への入学、進学費用といった奨学金のようなイメージを持っている人が多いです。  

    実はこどもの「就学費用」以外にも、事業費用や介護・医療費用、引越し費用などさまざまな目的で利用が可能で、全部で12種類の資金が用意されています。

    ただ、各都道府県によって、利用できる資金、目的によって貸付を受けることができる金額の上限は異なるので、住んでいる地域によっては利用できないものもなかにはあります。

    詳細は自身の住んでいる地域の福祉相談窓口に問い合わせて頂く必要がありますが、各資金の貸付上限金額については大きな差はありません。

    例として大阪府の母子父子寡婦福祉資金貸付制度の資金の種類・貸付上限金額をまとめたので、参考にしてみてください。

    大阪府「母子父子寡婦福祉資金」一覧


    技能習得資金

    対象 ひとり親家庭の親・寡婦本人
    利用目的 就労するのに必要な知識技能を習得する為の授業料などに充てる資金(限度:5年)
    貸付限度額

    月額:68,000円
    自動車運転免許取得:460,000円 ※ただし直接就労に必要な場合


    運送業への就職や、通勤にどうしても車が必要など、就職するために必要と判断された場合には、運転免許取得の為の資金としての借入も可能です。


    修業資金

    対象 児童または寡婦が扶養している子
    利用目的 就労するのに必要な知識技能を習得する為の授業料などに充てる資金(限度:5年)
    貸付限度額

    月額:68,000円
    自動車運転免許取得:460,000円 ※ただし直接就労に必要な場合


    受けることのできる貸付金額、目的については技能習得資金と違いはありません。


    しかし、修行資金は親ではなく、母子父子寡婦家庭で扶養されている子供本人が貸付の対象となります。


    また、運転免許取得のために修行資金を貸し付けてもらう場合、高校3年等在学時に就職内定を受けた児童に限定されるという点は注意が必要です。


    就職支度資金

    対象 ひとり親家庭の親・寡婦本人・児童
    利用目的 就職するのに直接必要な被服・履物の購入等に充てる資金(スーツ代など)
    貸付限度額

    100,000円
    (通勤用自動車購入の場合330,000円)


    就職するにあたり必要になるスーツや靴などといった身につけるものや、通勤に必要となる自転車や自動車の購入費用に充てることができる資金です。


    ただし、住んでいる地域の公共交通機関が十分に整っている場合には、自動車購入を目的とした借入は不可となる可能性が高いので注意してください。


    医療介護資金

    対象 ひとり親家庭の親・寡婦本人・児童
    利用目的 医療を受けるのに必要となる費用に充てる資金(限度:1年)
    貸付限度額

    340,000円
    (特に経済的に困難と認められる場合480,000円)


    対象 ひとり親家庭の親・寡婦本人
    利用目的 介護保険法に規定する保険給付に係るサービスを受けるのに必要となる費用に充てる資金(限度:1年)
    貸付限度額 500,000円

    入院・治療費、介護にかかる費用に充てることができる資金です。


    その他にも、医療機関への支払いが高額な負担となった場合には、あとから申請することで自己負担限度額を超えた額が払い戻される「高額療養費制度」というものもあります。


    すでに支払っている医療費の負担で生活が困っているという人は、以下のページで高額療養費制度について詳しく説明していますので参考にしてください。



    生活資金

    対象 ひとり親家庭の親・寡婦本人
    利用目的 技能習得期間中の生活費を補給する資金(限度:技能習得期間中)
    貸付限度額

    月額:141,000円
    (親が生計中心者出ない場合69,000円)

    対象 ひとり親家庭の親・寡婦本人
    利用目的

    医療介護を受けている期間において生活費等を補給する資金、または、配偶者のない女子となって7年未満・失業期間中の一時的生活困窮時の生活費を補給する資金 (限度:医療介護・失業期間1年、その他2年)

    貸付限度額

    月額:103,000円
    (親が生計中心者出ない場合69,000円)


    住宅資金

    対象 ひとり親家庭の親・寡婦本人
    利用目的

    現に居住・所有する住宅を補修・保全等するのに必要な費用に充てる資金

    貸付限度額

    1,500,000円
    (災害など特別な場合2,000,000円)


    住宅のリフォームや修繕費用に充てることができる資金ですが、単純に住宅が古くなってきたから綺麗にリフォームしたいといった理由では、貸付を受けることは難しいです。


    雨漏りがしている、このままでは倒壊の恐れがあるなどといったやむを得ない理由があるときにのみ、貸付が認められやすくなります。


    転宅資金

    対象 ひとり親家庭の親・寡婦本人
    利用目的

    住居の移転に際し必要な敷金・運送代等に充てる資金

    貸付限度額

    260,000円


    引越しの際にかかる費用に充てることができる資金ですが「住宅資金」と同様に、単純に引越ししたいというだけでは貸付を受けることは難しいです。


    例としては、家賃の低い公営住宅に引っ越せることになったが、引越し資金がどうしても足りないというような場合に貸付が認められます。


    結婚資金

    対象 児童又は寡婦が扶養している子
    利用目的

    婚姻に際し、挙式披露や家具購入等の費用に充てる資金

    貸付限度額

    300,000円


    事業開始資金

    大阪府では、事業開始資金についてはリスクが高く、ひとり親家庭の等の自立を阻害するケースが多いため、新規貸付は受け付けていません。

    資金貸付に対する判断は各都道府県により異なっています。東京都では事業開始資金への新規貸付は受け付けており、以下のような条件での貸付を行っています。

    対象 ひとり親家庭の親・寡婦本人・母子父子福祉団体
    利用目的

    事業を開始するのに必要な設備費、機械等の購入資金

    貸付限度額

    2,850,000円
    (母子父子福祉団体の事業なら4,290,000円)


    事業継続資金

    事業開始資金と同様の理由で、事業継続資金への貸付も大阪府では行っていません。

    東京都では以下の条件で貸付を行っています。

    対象 ひとり親家庭の親・寡婦本人・母子父子福祉団体
    利用目的

    事業を開始するのに必要な設備費、機械等の購入資金

    貸付限度額

    1,430,000円


    就学支度資金

    対象 児童または寡婦が扶養している子
    利用目的

    高校・大学等への入学に際し必要となる被服の購入や入学金等に充てる資金(授業料については、「修学資金」又は「修業資金」となります)

    貸付限度額

    ・小学校:46,000円


    ・中学校:47,400円


    ・高校・専修(高等課程)・高専
    「私立」
    (自宅通学):410,000円
    (自宅外通学):420,000円
    「国公立」
    (自宅通学):150,000円
    (自宅外通学):160,000円


    ・大学・短大・専修(専門課程)
    「私立」
    (自宅通学):580,000円
    (自宅外通学):590,000円
    「国公立」
    (自宅通学):370,000円
    (自宅外通学):380,000円


    ・修業施設(中卒)
    (自宅通学):75,000円
    (自宅外通学):85,000円


    ・修業施設(高卒)
    (自宅通学):90,000円
    (自宅外通学):100,000円


    ・専修(一般課程)
    (自宅通学):150,000円
    (自宅外通学):160,000円


    修学資金

    対象 児童または寡婦が扶養している子
    利用目的

    高校・大学等の修学において必要となる授業料・教科書代・通学費等に充てる資金

    貸付限度額

    ・高校・専修(高等課程)
    「私立」
    (自宅通学):月額45,000円
    (自宅外通学):月額52,500円
    「国公立」
    (自宅通学):月額27,000円
    (自宅外通学):月額34,500円


    ・高等専門学校
    「私立」
    (自宅通学):月額48,000円〜79,500円
    (自宅外通学):月額52,500円〜90,000円
    「国公立」
    (自宅通学):月額31,500円〜67,500円
    (自宅外通学):月額33,750円〜76,500円


    ・短期大学・専修(専門)学校
    「私立」
    (自宅通学):月額79,500円
    (自宅外通学):月額90,000円
    「国公立」
    (自宅通学):月額67,500円
    (自宅外通学):月額76,500円


    ・大学
    「私立」
    (自宅通学):月額81,000円
    (自宅外通学):月額96,000円
    「国公立」
    (自宅通学):月額67,500円
    (自宅外通学):月額76,500円


    ・専修学校(一般課程)
    月額48,000円


    母子父子寡婦福祉資金の申請はどこですればいい?申請から貸付までの流れ


    母子父子寡婦福祉資金貸付制度への申請方法


    ページ冒頭でも説明していますが、母子父子寡婦福祉資金貸付制度は国ではなく、各地方自治体により実施されている制度です。


    母子父子寡婦福祉資金貸付制度の申請は各市町村の福祉課、もしくは福祉事務所で行うことになります。


    申請場所が分からない場合は、自身の住んでいる地域の役所に電話で問い合わせることで、該当する申請場所の説明を受けることが可能です。


    なお、母子父子寡婦福祉資金を利用するには、申請を行う前に「相談」が必ず必要で、以下のような流れで貸付が行われます。


    母子父子寡婦福祉資金の貸付の流れ

    • 相談
    • 申請
    • 審査
    • 貸付決定・借用手続き
    • 貸付金の交付

    相談

    通常の金融機関のローンと違い、母子父子寡婦福祉資金を利用する際には、事前に窓口での「相談」が必要となります。


    この相談では、今現在の生活収支状況、必要な資金の内容の確認が行われ、その結果、適切と判断された場合にのみ「申請」の手続きへと進むことができます。


    十分な給与を得ている、使途不明金があまりに多い(ギャンブルや交際費)など生活収支状況によっては、資金の申請は不適切と判断される可能性が高いです。


    申請

    母子父子寡婦福祉資金への申請はインターネットや電話で行うことはできません。


    必ず市区町村の福祉窓口で行うことになります。


    貸付申請を行う際には、役所で用意される「申請書」の他に身分を証明するための本人確認書類、生活収支状況を確認できる書類の用意が必要となるのですが、これら書類については各市町村で異なります。


    大阪府では以下の書類が必要とされています。

    • 年収を証明するもの (課税証明書や銀行の通帳の写し3ヶ月分など)
    • 税の支払い状況を証明するもの (納税証明書等)
    • 戸籍謄本
    • 世帯全員の住民票(発行後3ヶ月以内)
    • ひとり親家庭もしくは寡婦であり扶養の事実を証明する書類
    • その他資金の種類に応じ必要な書類

    「住宅資金」であればリフォームにかかる費用の見積もりなど、「医療介護資金」であれば病状、治療の状況を証明できるもの、「就学支度資金」であれば学校パンフレットなどといった、各資金に該当する見積書などといった費用の内訳が証明できる書類の用意が必要となります。

    審査

    消費者金融や銀行といった金融機関のカードローンやフリーローンの場合、最短だと即日に審査結果の回答を得られます。


    母子父子福祉資金の場合は、申請を行ってから審査結果の回答が得られるまでには、早くとも2週間程度、申請内容や状況によっては1ヶ月程度かかってしまうこともあるようです。


    審査結果の回答は自宅への郵送にて行われ、貸付可能と判断された場合には、再度、福祉窓口へ出向いて手続きを行うことになります。


    貸付決定・借用手続き

    資金の貸付可能となった場合には、窓口で「借用証書」「貸付け金交付請求書」「口座振替納入依頼書」への記入、印鑑証明書の提出を行います。


    連帯保証人を立てる場合には、この時に連帯人の意思確認が必要となるのですが、自治体、申請内容によっては、連帯人の面談が必要となる場合があります。


    貸付金の交付

    母子父子寡婦福祉資金の貸付けは、自身の指定する金融機関の「申込者本人名義の普通預金口座」へと振り込まれます。


    母子父子寡婦福祉資金の申請から貸付けまでにかかる期間


    母子父子寡婦福祉資金は金融機関の取り扱うローンに比べると、申請から貸付けまでにかかる期間は長く、2週間〜1ヶ月程度の期間を要します。


    また、インターネットや電話による申請はできず、必ず窓口で手続きを行うこととなり、最低でも2回、面談が必要とされた場合には複数回にわたり福祉窓口へと出向くことになるということは理解しておく必要があります。


    審査は厳しい?審査に落ちてしまった場合はどうなるの?


    「母子父子福祉資金制度の審査ってどのくらい厳しい?本当にお金を借りることはできる?」

    このように審査に対して不安に感じている人も多いのではないかと思います。

    母子父子福祉資金は公的な制度なので、金融機関のローン審査のように審査通過率などを測ることができません。

    また、都道府県ごとに審査の基準も変わるため、審査の厳しさも実際に申請しなければ分からないのです。

    ただ、制度の目的・利用条件から、以下に該当する場合には審査通過が難しくなるということは判断できます。

    母子父子福祉資金制度の審査通過が難しい人

    生活保護を受けている

    生活保護は、あくまで最低限の生活を営むために国から無償で受け取るお金です。


    母子父子福祉資金制度は無利子で借りられるとは言っても、新たに借金を増やすことになるので、母子父子福祉資金制度の審査通過は難しくなると言えます。


    反対に、今現在、母子父子寡婦福祉資金からの貸付を受けているからという理由だけで、生活保護の受給ができないということはありません。


    母子父子寡婦福祉資金でお金を借りることができたが、後に発生した困難により生活が困窮したという場合には、生活保護の受給対象とはなります。


    ただし、母子父子寡婦福祉資金と生活保護の併用は難しいことを理解しておきましょう。


    無職・収入が全くないという人

    母子父子寡婦福祉資金はあくまで貸付ですので、今現在、無職で収入がないという場合には、母子父子寡婦福祉資金制度の貸付対象外となります。


    無職・収入がないという方は、貸付制度ではなく生活保護の利用を検討してみることを勧められる可能性が高いです。


    多額の借金がある人

    多額の借金がある人


    母子父子寡婦福祉資金は、借金の借り換えやおまとめ目的に利用することはできません。


    資金の利用目的が借金の返済ではない場合でも、多額の借金が原因で生活が困窮しているという状況では、返済は難しいと判断される可能性が高く、審査通過は厳しいです。


    複数社からの借金がある人、年収の1/3を超える額の借金がある人は、新たな貸付を受けるのではなく、債務整理を行うことで生活状況の改善をすることを推奨します。


    今現在の収入が十分にある人

    ページ冒頭でも説明していますが、母子父子寡婦福祉資金は「収入が十分にあり生活が困窮しているわけでない」「自分自身の力で経済的自立が可能」といった判断をされた場合、貸付の対象外となります。


    このような理由で、貸付の対象外となりそうな人(判断されてしまった人)の中でも、「就学支度資金」「修学資金」を目的としている人は、日本政策金融公庫の「教育一般ローン(国の教育ローン)」の利用を検討してみてください。


    「教育一般ローン(国の教育ローン)」は無利子とはいきませんが、年1.76%という低金利、最高350万円までの借入が可能です。


    このローンは、こどもの人数に応じて世帯年収の上限が定められているので、幅広い世帯年収の人が利用可能となっています。


    「教育一般ローン(国の教育ローン)」世帯年収の上限額表

    こどもの人数 世帯年収(所得)の上限額
    1人 790万円(590万円)
    2人 890万円(680万円)
    3人 990万円(770万円)
    4人 1,090万円(870万円)
    5人 1,190万円(970万円)

    こどもが3人以上いる一部世帯、世帯年収が200万円以下など、生活の収支状況が厳しいという世帯には、優遇制度も用意されています。


    日本政策金融公庫の「教育一般ローン(国の教育ローン)」はインターネットから簡単に申込みすることができるので、母子父子寡婦福祉資金の利用が難しい場合には、このローンの利用を検討してみることを推奨します。


    以下のページでは、教育一般ローン(国の教育ローン)について詳しく説明しているので、是非参考にしてみてください。


    母子父子寡婦福祉資金が利用できないならカードローンの利用を検討しよう

    母子父子寡婦福祉資金が利用できない場合や審査が不安な場合は、カードローンを利用するのも一つの手です。


    しかし、カードローンの申込資格は業者によっても異なりますが、以下のように定めている業者が多いので、今現在収入がある人が対象になります。

    • 安定した収入のあるかた
    • 満20歳以上の方

    そのため、ひとり親世帯でも安定した収入があれば、カードローンの申し込みは可能です。


    消費者金融のカードローンであれば、パート・アルバイトの方でも申し込みは可能ですし、即日融資にも対応しているので、今日中にお金が必要な場合にも便利に利用することができます。


    また、消費者金融であれば無利息期間が付帯している業者が多いので、返済の見込みがついている方や、短期間の借り入れをしたいという方にもおすすめです。


    消費者金融のカードローンは平均金利が年18.0%と高いので、返済計画をしっかり立ててから利用するようにしましょう。


    以下では、お金がすぐに必要な場合にも最短即日で借入ができ、無利息期間が付帯しているおすすめのカードローンをまとめました。


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    4.5〜18.0% 1万円〜500万円 最短15秒※ なし 対象 有り
    遅延利率 申込資格 返済システム 来店必要の有無
    20.0% 年齢が満20歳以上70歳以下の国内に居住する方。
    ご自分のメールアドレスをお持ちの方
    残高スライドリボルビング方式
    元利定額リボルビング方式
    ネット上のみで完了
    ※インターネットなら最短60分融資も可能
    ※21時(日曜日は18時)までのご契約手続き完了(審査・必要書類の確認含む)で、当日中にお振込みが可能です。
    一部金融機関および、メンテナンス時間等を除きます。



    プロミス

    プロミスのバナー画像


    プロミスは、上限金利が年17.8%となっており、大手消費者金融の中では僅かではありますが確実に低い金利で利用できます。


    契約自体は最短で1時間ほどで、いつでも融資を受けられる状態にできますが、無利息期間は初回融資を受けた日からカウントされるため、実際に必要な日に融資を受けることで無利息期間のメリットを最大限に享受する事が可能です。


    また、会員になるとポイントサービスが利用できるため、入会時にもらえる特に労力も掛からずに得られるポイントを利用すればATM手数料が約1年間無料で利用できます。


    そのため、短期融資を希望する人は、実施的な低金利で利用する事が可能です。


    実質年率 限度額 審査時間 保証人 総量規制 職場連絡
    4.5%〜17.8% 1〜500万円 最短30分 無し 対象 有り
    遅延利率 申込資格 返済システム 来店必要の有無
    20.0%(実質年率) 20歳〜69歳 残高スライド元利定額返済方式 Web完結も可能

    ※無利息期間の利用はメールアドレスの登録とweb明細の登録の必要があります。




    アコム

    アコムのバナー画像


    アコムは三菱UFJフィナンシャル・グループの貸金業者で、テレビのCMで見る機会も多くカードローン商品の中で知名度が最も高いカードローンです。


    アコムの最大の魅力は審査スピードで、最短1時間ほどで手元に現金を用意できるというスピード融資になっています。


    また、初回契約日より30日間は無利息期間のサービスがあるため、短期借入希望の人や、返済の目処がついている資金のつなぎ融資なども利用可能です。


    カードローンでどれを選んだらいいだろうと悩んでいる人のどのニーズにも対応できる、ハイスペックなカードローンです。


    このカードローンに向いている人

    • 50万円以内の融資希望額の人
    • すぐにでも融資を受けたい人
    • 1ヶ月〜2ヶ月の短期間の融資を希望している人
    • 土日でも即日で融資を受けたい人
    • クレジットカードを即日で発行して欲しい人
    • 楽天銀行の預金口座を持っている人

    このカードローンに向かない人

    • 100万円以上の融資を受けたい人
    • 仕事を現在していない人

    実質年率 限度額 審査時間 保証人 総量規制 職場連絡
    3.0%〜18.0% 1万円〜800万円 最短即日 無し 対象 有り
    遅延損害金 申込資格 返済システム 来店必要の有無
    20.0%(実質年率) 20〜69歳 定率リボルビング方式 ネット上のみで完了



    アイフル


    アイフルは、知名度の高い消費者金融なので、ご存知の人も多いと思います。


    このカードローンは、20代の若い人やパートやアルバイトの正社員でない人や、30万円以下の少額融資希望の人に強い人気があります。


    アイフルは、会社や家族にカードローンの利用をバレにくくするサービスが充実しているので、お金を借りている事を伏せておきたい人におすすめです。


    また初めて契約する人に限り、契約日から最大30日の無利息期間が適用され、金利を抑えられるのも魅力となっています。


    さらに、WEB上で申込から契約手続きまで完結できる「カードレス契約」のサービスが開始され、さらに使い勝手も良くなっています。


    このカードローンに向いている人

    • 新着記事 カードの発行なしスマホ1台でセブン銀行ATMから融資を受けたい人
    • 50万円以内の融資が希望である
    • 即日融資(土日祝日含む)が出来る業者を探している人
    • 短期間の融資を希望している人
    • 家族や会社にバレずに利用したい人
    • カードレスでキャッシングしたい人

    このカードローンに向かない人

    • 100万円以上の融資を受けたい人
    • 仕事を現在していない人

    実質年率 限度額 審査時間 保証人 総量規制 職場連絡
    3.0%〜18.0% 1万円〜800万円 最短30分 無し 対象 有り
    遅延利率 申込資格 返済システム 来店必要の有無
    20.0%(実質年率) 20〜70歳未満 借入後残高スライド
    元利定額リボルビング返済方式
    ネット上のみで完了
    ※一部提携のATM.CDでは10,000円からです


    母子父子寡婦福祉資金の返済には「据置期間」が設けられている

    毎月の返済は口座からの自動引き落としにて行うことになります。


    返済金額、返済期間については、審査通過後の「借用手続き」の際に、窓口で相談しながら決定されます。


    申込み者の生活収支状況を見ながら、「返済(償還)計画書」を作成していくので、無理のない金額、期間で返済計画を立てることが可能です。


    また、母子父子寡婦福祉資金の返済には「据置期間」というものがあり、貸付日から返済が始まるまで(初回返済日)に一定期間の猶予が設けられています。


    この「据置期間」は各都道府県、利用する資金の種類によって異なりますが、大阪府では以下のように設定されています。


    最長返済期間についても同時にまとめているので参考にしてください。


    大阪府の貸付資金ごとの据え置き期間と最長償還期間一覧

    資金の種類 据置期間 最長償還期間(返済期間)
    修学資金 当該学校卒業後6ヶ月 20年以内
    技能習得資金 知識技能習得後1年 20年以内
    修業資金 技能習得後1年 6年以内
    就職支度資金 貸付日から1年 6年以内
    医療介護資金 貸付日から6ヶ月 5年以内
    生活資金 貸付期間満了後6ヶ月 20年以内
    住宅資金 貸付日から6ヶ月 6年以内
    転宅資金 貸付日から6ヶ月 3年以内
    就学支度資金 貸付日から6ヶ月 20年以内
    結婚資金 貸付日から6ヶ月 5年以内

    据置期間を利用しない、または短くして、早めに返済を開始するのは自由です。


    この期間内に返済を始めれば問題ありません。


    返済が遅れた場合には延滞利子が加算されることになる

    何度も説明していますが、この制度は受給ではなく貸付ですので、毎月の返済が遅れてしまった場合には、違約金が発生します。


    この違約金の利子は年5.0%です。


    そこまで大きな利息となりませんが、繰り返し返済が遅れるようなことがあると、貸付を受けている本人だけではなく、連帯保証人にも督促が行われます。


    郵送や電話、自宅への訪問がされる場合もあり、自分自身だけではなく連帯保証人も迷惑を被ることになるので、もし返済が難しい、厳しいといった状況になってしまった場合には、まず福祉窓口で相談しましょう。


    返済計画の見直しを行ってもらえる場合があります。


    その他にもひとり親世帯が利用できる公的制度を紹介


    ここまで母子父子寡婦福祉資金について紹介をしてきましたが、ひとり親世帯の方が利用できる公的制度は他にもあります。

    それぞれ、制度の内容や申込条件などをひとつひとつ確認していきましょう!
    児童扶養手当

    児童扶養手当は、ひとり親家庭の生活の安定と自立を助け、児童の健全育成を図ることを目的としている制度です。


    貸付対象は、18歳以下の子供をもつ母または生計を同じくする父、もしくは父母に代わってその子供を養育している方になります。


    また、子供が一定以上の障害の状態を持つ場合は、年齢制限が20歳未満に引き上げられます。


    支給額は以下のようになります。


    子供の人数ごとの児童扶養手当月額支給額または加算額一覧

    子供の人数 全部支給 一部支給
    1人の場合 43,160円 10,108円〜43,150円
    2人目の加算額 10,190円 5,100円〜10,180円
    3人目の加算額(1人につき) 6,110円 3,060円〜6,100円

    一部支給の場合は、前年の所得に応じて決定されるので、最初から最高額が受け取れるとは限りません。


    全部支給・一部支給のどちらにも所得制限が設けられており、前年の所得が限度額以上の場合は、手当の全部または一部が支給停止となります。


    児童扶養手当を受給するためには、お住まいの市区町村への申請が必要です。


    すでに児童扶養手当受給資格として認定を受けている方は、原則申し込みは必要ありません。


    ひとり親世帯臨時特別給付金

    ひとり親世帯臨時特別給付金は、児童扶養手当が支給されている人や、公的年金等を受給していることにより、令和2年度6月の児童扶養手当の支給を受けていない方が利用できる制度です。


    このひとり親世帯臨時特別給付金は、新型感染症の影響で子育てに対する負担の増加や収入の減少により、特に大きな困難が心身ともに生じていることを踏まえて、ひとり親世帯を支援するためのものになります。


    支給対象者は、児童扶養手当を受給しているひとり親世帯です。


    その他にも、遺族年金や障害年金などを受給していて、児童扶養手当の支給が全額停止される方も利用可能となります。


    支給額は1世帯5万円、さらに第2子以降ひとりにつき3万円が給付されます。


    受給手続きは、児童扶養手当が支給される方の場合は申請は必要ありません。


    公的年金等を受給していて、児童扶養手当の支給が全額停止される方の場合は、申請書を取り寄せ、必要書類とともにお住まいの自治体の窓口に直接、または郵送で提出してください。


    提出した申請書から、給付金の支給要件に該当すると判断されたら、指定口座へ給付金が振り込まれます。


    ひとり親家庭等医療費助成制度

    ひとり親家庭等医療費助成制度について


    ひとり親家庭等医療費助成制度は、ひとり親家庭等の方が病気やケガなどをしたときに、医療費の自己負担分の一部を助成する制度です。


    自治体の医療機関を受診する際に、健康保険証とひとり親家庭等医療費助成給付券を提示することで、自己負担金300円または無料で医療を受けることができます。


    ひとり親家庭等医療費助成制度が受けられるのは、健康保険に加入している方で、ひとり親家庭等の父または母もしくは養育者と、その一人親に養育される18歳までの子供です。


    ただし、生活保護を受給している方、申請者・扶養義務者の所得が所得限度額以上の方の場合は給付を受けることはできませんので注意してください。


    扶養人数ごとの所得限度額表

    税法上の扶養人数 申請者本人 扶養義務者
    0人 1,920,000円 2,360,000円
    1人 2,300,000円 2,740,000円
    2人 2,680,000円 3,120,000円
    3人 3,060,000円 3,500,000円
    4人 3,440,000円 3,880,000円
    5人 3,820,000円 4,260,000円

    新たに申請する場合の所得は、1月〜10月までの申請の場合は前々年度の所得、11月〜12月までの申請の場合は前年の所得が対象になります。


    ひとり親家庭等医療費助成制度を受けるには、ひとり親家庭等医療費助成福祉医療証交付申請書を記入して申請窓口に直接持っていく必要があります。


    自治体によっては本人確認書類、戸籍謄本など提出する書類は異なりますので、あらかじめ申込窓口に連絡を取り、確認しておきましょう。


    また、助成は通院や入院、調剤にかかる費用が対象となりますので、差額ベッド代や予防接種などの保険適用診療外の費用は対象外になります。


    事故等で第三者から支払われる賠償金や補填額がある場合も助成対象外となりますので注意してください。


    母子父子寡婦福祉資金貸付制度を利用するメリット・デメリットとまとめ

    母子父子寡婦福祉資金貸付制度について調査した内容を解説してきましたが、最後にこの制度を利用するメリットとデメリットを簡単にまとめました。


    母子父子寡婦福祉資金貸付制度利用のメリット

    原則無利子で貸付を受けることができる
    貸付から返済開始までに数ヶ月の据置期間が設けられている
    最長返済期間が長いので余裕を持った返済計画が立てられる

    母子父子寡婦福祉資金貸付制度利用のデメリット

    申請前に相談が必要で申込そのもののハードルが高い
    申請するにあたり必要となる書類が多い
    インターネットや電話で申込をすることはできない
    申請から貸付までには1ヶ月以上かかることがある

    まとめ

    インターネットを使い、母子父子寡婦福祉資金貸付制度について調べると、「審査が厳しい」「結局お金を借りることができなかった」「役所で門前払いにされた」などといった情報を多く見かけます。


    確かに、無利息でお金を借りることができるこのような公的な貸付制度の場合、貸付までのハードルは高くなりがちです。


    だからといって制度の利用を諦めるのはもったいないです。


    通常のローンと違い、母子父子寡婦福祉資金の審査に落ちたからといって、自身の信用情報に傷が付くことはありません。


    窓口に行く手間はありますが、無利息でお金を借りることができる可能性もあるので、まずは一度相談に行くことをおすすめします。


    それでも審査が不安という方や、母子父子寡婦福祉資金貸付制度の審査に通過できなかった方は、カードローンの利用を検討してみましょう。


    カードローンは、最短即日で借入れできるものもあるので、すぐにでもお金が必要という方にもおすすめです。


    また、消費者金融のカードローンであれば、無利息期間が付帯しているので、無利息期間中は利息0円で借入することができます。


    ただし、金利は年18.0%と母子父子寡婦福祉資金貸付制度に比べてかなり高くなってしまうので、利用する際はしっかり返済計画を立ててから申し込みをするようにしましょう。



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