母子父子寡婦福祉資金貸付金制度について徹底調査

母子父子寡婦福祉資金貸付金制度

掲載日:
厚生労働省の「ひとり親家庭の現状について(平成27年度)」の資料によると、

・母子世帯数は120万件以上
・就業率80.6%のうち57%が非正規雇用
・母子世帯の平均年間就労収入は約180万円
・ひとり親世帯の相対的貧困率54.6%

とされていて、世の中のひとり親世帯の多くが収入が安定せず、生活資金に困っているという事がわかります。

ひとり親世帯の人に限らず、こどもの教育費用、医療費、引越し費用などどうしてもまとまったお金が必要となった時にお金を借りる方法として、奨学金や金融機関のカードローンやフリーローンなどをまず思い浮かべる人は多いとは思いますが、このような時にまず利用を検討してもらいたいのが「母子父子寡婦福祉資金貸付制度」です。

一般的にはあまりしられていないこの制度ですが、条件を満たすひとり親世帯の人は、無利息でお金を借りることも可能となっています。

制度の利用条件、申請の方法や審査についてをとことん詳しく解説していくのでぜひ参考にしてみてください。


    「母子父子寡婦福祉資金貸付金制度」とは?


    母子父子寡婦福祉資金貸付金制度の概要


    母子父子寡婦福祉資金貸付金制度

    母子父子寡婦福祉資金貸付金は、ひとり家庭の父母等が、就労や児童の就学などで資金が必要となったときに、都道府県、指定都市又は中核市から貸付けを受けられる資金で、ひとり家庭の父母の経済的自立を支援するとともに生活意欲を促進し、その扶養している児童の福祉を増進することを目的としています。
    返済時の負担軽減のため、貸付利率については、無利子とします。

    引用元:全国母子寡婦福祉団体協議会HP


    母子父子寡婦福祉資金貸付金制度は、厚生労働省の管轄ですが、国の制度ではなく、各都道府県によって実施されている制度となります。


    消費者金融や銀行カードローンと違い、公的な貸付制度で、ひとり家庭の父母の経済的自立を目的としているので、無利子、もしくは1%前後の低金利での借入が可能とされています。


    各都道府県のより貸付が実施されている為、住んでいる地域によって受けることができる貸付の内容が異なることがありますが、このページでは大阪府の母子父子寡婦福祉資制度を元に詳しく解説していきます。


    「母子父子寡婦福祉資金」の貸付対象となる人

    母子父子寡婦福祉資金貸付金はその制度の名称からも分かるように、母子家庭(シングルマザー)、父子家庭(シングルファーザー)または寡婦(配偶者のいない女性でかつて母子家庭出会った方)が貸付の対象とされているほか、母子または父子家庭で扶養されている20歳未満の児童も貸付の対象となっています。


    母子家庭の母(配偶者がおらず今現在児童を扶養している)
    父子家庭の父(配偶者がおらず今現在児童を扶養している)
    母子(父子)家庭で扶養されている児童(20歳未満)
    寡婦(配偶者のいない女子で、かつて母子家庭の母であったもの)

    離婚・死別など理由は様々ですが、母子(父子)家庭、寡婦については「母子及び父子並びに寡婦福祉法」により次のように規定されています。


    母子(父子)家庭の規定

    以下に該当する人で、20歳未満の児童を扶養している家庭を母子(父子)家庭といいます。


    配偶者と死別した女子(男子)で現に婚姻をしていないもの


    「配偶者と死別した女子(男子)で現に婚姻をしていないもの」に準ずる次の女子(男子)

    • 離婚した女子(男子)で現に婚姻をしていないもの
    • 配偶者の生死が明らかでない女子(男子)
    • 配偶者から遺棄されている(男子)
    • 配偶者が海外にあるためその扶養を受けることができない女子(男子)
    • 配偶者が精神または身体の障害により長期にわたって労働能力を失っている女子(男子)
    • 政令で定める次の女子(男子)

    ・配偶者(※)が法令により長年にわたって拘禁されているためその扶養を受けることができない女子
    ・婚姻(※)によらないで母となった女子で現に婚姻をしていないもの
    (※婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある場合を含みます。)


    寡婦(かふ)の規定

    ・配偶者のない女子であって、かつて配偶者のない女子として20歳未満の児童を扶養 していたことのある人


    収入や職業による貸付の制限ってないの?


    母子父子寡婦福祉資金貸付制度金の収入による貸付の制限


    母子父子寡婦福祉資金は、生活が困窮している世帯に対して、無利子もしくは低金利で「貸付」を行う公的な制度となるので、今現在、仕事をしておらず収入が全くないといった場合には、返済の見込みがないと判断されるため、この制度を利用した貸付の対象外となります。


    また、「貸付による経済的自立」が制度の目的とされているので、反対に収入が多くあり、生活に困っていないという人も貸付の対象外となります。


    この収入による制限は各都道府県、自治体により異なりますが、大阪府では「寡婦と40歳以上の配偶者のない女子で、現に子を扶養していない方の場合、特別な事情のないときは、前年度の所得(控除後)が203万6千円以下の場合に限り貸付の対象となる」と定められています。


    派遣社員だから、パートだから、自営業だからといった職業による貸付の制限は設けられていませんが、収入がゼロでも、反対に多すぎても、母子父子寡婦福祉資金の貸付対象外となるので、この制度を利用して貸付を受けることができる人は、かなり限定されていると言えます。


    寡婦ではなく、母子(父子)家庭の場合、具体的に所得がいくら以下でないと貸付の対象にならないといった金額は、明らかにはされていないので、まず一度お近くの福祉担当窓口への相談してみる必要があります。


    「母子父子寡婦福祉資金はどんな目的にいくらまで借りることができる?


    母子父子寡婦福祉資金は、こどもの学校への入学、進学費用といった奨学金のようなイメージを持っている人が多いのではないかと思いますが、実はこどもの「就学費用」意外にも、事業費用や介護・医療費用、引越し費用などさまざまな目的で利用が可能で、全部で12種類の資金が用意されています。

    ただ、各都道府県によって、利用できる資金、貸付上限利用目的によって貸付を受けることができる金額の上限は異なるので、住んでいる地域によっては、利用できないものもなかにはあります。

    詳細は自身の住んでいる地域の福祉相談窓口に問い合わせて頂く必要がありますが、各資金の貸付上限金額については大きな差はありません。

    例として大阪府の母子父子寡婦福祉資金貸付制度の資金の種類、貸付上限金額をまとめているので、参考にしてみてください。

    大阪府「母子父子寡婦福祉資金」一覧


    技能習得資金

    対象 ひとり親家庭の親・寡婦本人
    利用目的 就労するのに必要な知識技能を習得する為の授業料などに充てる資金(限度:5年)
    貸付限度額

    月額:68,000円
    自動車運転免許取得:460,000円 ※ただし直接就労に必要な場合


    運送業への就職や、通勤にどうしても車が必要など、就職するために必要と判断された場合には、運転免許取得の為の資金をしての借入も可能です。


    修行資金

    対象 児童または寡婦が扶養している子
    利用目的 就労するのに必要な知識技能を習得する為の授業料などに充てる資金(限度:5年)
    貸付限度額

    月額:68,000円
    自動車運転免許取得:460,000円 ※ただし直接就労に必要な場合


    受けることのできる貸付金額、目的については技能習得資金と違いがありませんが、修行資金は親ではなく、母子父子寡婦家庭で扶養されている子供本人が貸付の対象となります。


    また、運転免許取得の為の貸付を受けることができるのは、高校3年等在学時に就職内定を受けた児童に限定されるという点は注意が必要です。


    就職支度資金

    対象 ひとり親家庭の親・寡婦本人・児童
    利用目的 就職するのに直接必要な被服・履物の購入等に充てる資金(スーツ代など)
    貸付限度額

    100.000円
    (通勤用自動車購入の場合330,000円)


    就職するにあたり必要になるスーツや靴などといった身につけるものや、通勤に必要となる自転車や自動車の購入費用に充てることができる資金です。


    ただし、大阪府内は通勤不便地とされる地域はないので、自動車購入を目的とした借入は不可とされています。


    住んでいる地域の公共交通機関が、十分に整っている場合には同様となる可能性が高いと考えておいてください。


    医療介護資金

    対象 ひとり親家庭の親・寡婦本人・児童
    利用目的 医療を受けるのに必要となる費用に充てる資金(限度:1年)
    貸付限度額

    340,000円
    (特に経済的に困難と認められる場合480,000円)


    対象 ひとり親家庭の親・寡婦本人
    利用目的 介護保険法に規定する保険給付に係るサービスを受けるのに必要となる費用に充てる資金(限度:1年)
    貸付限度額 500.000円

    入院・治療費、介護にかかる費用に充てることができる資金ですが、医療機関への支払いが高額な負担となった場合には、あとから申請することで自己負担限度額を超えた額が払い戻される「高額療養費制度」というものもあります。


    すでに支払っている医療費の負担で生活が困っているという人はこちらの制度もチェックしてみることをオススメします。


    全国健康保険協会「高額療養費制度」について


    生活資金

    対象 ひとり親家庭の親・寡婦本人
    利用目的 技能習得期間中の生活費を補給する資金(限度:技能習得期間中)
    貸付限度額

    月額:141,000円
    (親が生計中心者出ない場合69,000円)

    対象 ひとり親家庭の親・寡婦本人
    利用目的

    医療介護を受けている期間において生活費等を補給する資金、または、配偶者のない女子となって7年未満・失業期間中の一時的生活困窮時の生活費を補給する資金 (限度:医療介護・失業期間1年、その他2年)

    貸付限度額

    月額:103,000円
    (親が生計中心者出ない場合69,000円)


    住宅資金

    対象 ひとり親家庭の親・寡婦本人
    利用目的

    現に居住・所有する住宅を補修・保全等するのに必要な費用に充てる資金

    貸付限度額

    1,500,000円
    (災害など特別な場合2,000,000円)


    住宅のリフォームや修繕費用に充てることができる資金ですが、単純に住宅が古くなってきたから綺麗にリフォームしたいといった理由では、貸付を受けることは難しいです。


    雨漏りがしている、このままでは倒壊の恐れがあるなどといったやむを得ない理由があるときにのみ、貸付は認められやすくなります。


    転宅資金

    対象 ひとり親家庭の親・寡婦本人
    利用目的

    住居の移転に際し必要な敷金・運送代等に充てる資金

    貸付限度額

    260.000円


    引越しの際にかかる費用に充てることができる資金ですが「住宅資金」と同様に、単純に引越ししたいというだけでは貸付を受けることは難しくなります。


    例としては、家賃の低い公営住宅に引っ越せることになったが、引越し資金がどうしても足りないというようば場合に貸付は認められます。


    結婚資金

    対象 児童又は寡婦が扶養している子
    利用目的

    婚姻に際し、挙式披露や家具購入等の費用に充てる資金

    貸付限度額

    300.000円


    事業開始資金

    大阪府では、事業開始資金については、リスクが高くひとり親家庭の等の自立を阻害するケースが多い為、新規貸付は受け付けていません。


    資金貸付に対する判断は、各都道府県により異なり、東京都では事業開始資金への新規貸付は受け付けており、以下のような条件での貸付を行っています。


    対象 ひとり親家庭の親・寡婦本人・母子父子福祉団体
    利用目的

    事業を開始するのに必要な設備費、機械等の購入資金

    貸付限度額

    2,850,000円
    (母子父子福祉団体の事業なら4,290,000円)


    事業継続資金

    事業開始資金と同様の理由で、事業継続資金への貸付も大阪府では行っていません。


    東京都では以下の条件で貸付をおこなっています。


    対象 ひとり親家庭の親・寡婦本人・母子父子福祉団体
    利用目的

    事業を開始するのに必要な設備費、機械等の購入資金

    貸付限度額

    1,430,000円


    就学支度資金

    対象 児童または寡婦が扶養している子
    利用目的

    高校・大学等への入学に際し必要となる被服の購入や入学金等に充てる資金(授業料については、「修学資金」又は「修業資金」となります)

    貸付限度額

    ・小学校:46,000円

     

    ・中学校:47,400円

     

    ・高校・専修(高等課程)・高専
    「私立」
    (自宅通学):410,000円
    (自宅外通学):420,000円
    「国公立」
    (自宅通学):150,000円
    (自宅外通学):160,000円

     

    ・大学・短大・専修(専門課程)
    「私立」
    (自宅通学):580,000円
    (自宅外通学):590,000円
    「国公立」
    (自宅通学):370,000円
    (自宅外通学):380,000円

     

    ・修業施設(中卒)
    (自宅通学):75,000円
    (自宅外通学):85,000円

     

    ・修業施設(高卒)
    (自宅通学):90,000円
    (自宅外通学):100,000円

     

    ・専修(一般課程)
    (自宅通学):150,000円
    (自宅外通学):160,000円


    修学資金

    対象 児童または寡婦が扶養している子
    利用目的

    高校・大学等の修学において必要となる授業料・教科書代・通学費等に充てる資金

    貸付限度額

    ・高校・専修(高等課程)
    「私立」
    (自宅通学):月額45,000円
    (自宅外通学):月額52,500円
    「国公立」
    (自宅通学):月額27,000円
    (自宅外通学):34,500円

     

    ・高等専門学校
    「私立」
    (自宅通学):月額48,000円〜79,500円
    (自宅外通学):月額52,500円〜90,000円
    「国公立」
    (自宅通学):月額31,500円〜67,500円
    (自宅外通学):月額33,750円〜76,500円

     

    ・短期大学・専修(専門)学校
    「私立」
    (自宅通学):月額79,500円
    (自宅外通学):月額90,000円
    「国公立」
    (自宅通学):月額67,500円
    (自宅外通学):月額76,500円

     

    ・大学
    「私立」
    (自宅通学):月額81,000円
    (自宅外通学):月額96,000円
    「国公立」
    (自宅通学):月額67,500円
    (自宅外通学):月額76,500円

     

    ・専修学校(一般課程)
    月額:48,000円


    母子父子寡婦福祉資金の申請はどこですればいい?申請から貸付までの流れ


    母子父子寡婦福祉資金貸付制度への申請方法


    ページ冒頭でも説明していますが、母子父子寡婦福祉資金貸付制度は国ではなく、各地方自治体により実施されている制度となり、その申請は各市町村の福祉課、もしくは福祉事務所で行うことになります。


    自身の住んでいる地域の役所に電話で問い合わせることで、該当する申請場所の説明を受けることができます。


    なお、母子父子寡婦福祉資金を利用するには、申請を行う前に「相談」が必ず必要で、以下のような流れで貸付は行われることになります。


    • 相談
    • 申請
    • 審査
    • 貸付決定・借用手続き
    • 貸付金の交付

    相談

    通常の金融機関のローンと違い、母子父子寡婦福祉資金を利用する際には、必ず事前に窓口での「相談」が必要となります。


    この相談では、今現在の生活収支状況、必要な資金の内容の確認が行われ、その結果、適切と判断された場合にのみ「申請」の手続きへと進むことができます。


    十分な給与を得ている、使途不明金があまりに多い(ギャンブルや交際費)など生活収支状況によっては、資金の申請は不適切と判断される可能性が高くなります。


    申請

    母子父子寡婦福祉資金への申請はインターネットや電話で行うことはできません。


    必ず市区町村の福祉窓口で行うことになります。


    貸付申請を行う際には、役所で用意される「申請書」の他に身分を証明するための本人確認書類、生活収支状況を確認できる書類の用意が必要となるのですが、これら書類については各市町村で異なります。


    大阪府では以下の書類が必要とされています。

    • 年収を証明するもの (課税証明書や銀行の通帳の写し3ヶ月分など)
    • 税の支払い状況を証明するもの (納税証明書等)
    • 戸籍謄本
    • 世帯全員の住民票(発行後3ヶ月以内)
    • ひとり親家庭もしくは寡婦であり扶養の事実を証明する書類
    • その他資金の種類に応じ必要な書類

    「住宅資金」であればリフォームにかかる費用の見積もりなど、「医療介護資金」であれば病状、治療の状況を証明できるもの、「就学支度資金」であれば学校パンフレットなどといった、各資金に該当する見積書などといった費用の内訳が証明できる書類の用意が必要となります。

    審査

    消費者金融や銀行といった金融機関のカードローンやフリーローンの場合、最短だと即日、2,3日のうちに審査結果の回答を得られますが、母子父子福祉資金では申請を行ってから審査結果の回答が得られるまでには、早くとも2週間程度、申請内容や状況によっては1ヶ月程度かかってしまうこともあるようです。


    審査結果の回答は、自宅への郵送にて行われ、貸付可能と判断された場合には、再度、福祉窓口へ出向いて手続きを行うことになります。


    貸付決定・借用手続き

    資金の貸付可能となった場合には、窓口で「借用証書」「貸付け金交付請求書」「口座振替納入依頼書」への記入、印鑑証明書の提出をい行います。


    連帯保証人を立てる場合には、この時に連帯人の意思確認が必要となるのですが、自治体、申請内容によっては、連帯人の面談が必要となる場合があります。


    貸付金の交付

    母子父子寡婦福祉資金の貸付けは、自身の指定する金融機関の「申込者本人名義の普通預金口座」へと振り込まれます。


    母子父子寡婦福祉資金の申請から貸付けまでにかかる期間


    無利子での借入が可能な公的制度となる母子父子寡婦福祉資金は、金融機関の取り扱うローンに比べると、申請から貸付けまでにかかる期間は長く、2週間〜1ヶ月程度の期間を要します。


    また、インターネットや電話による申請はできず、必ず窓口で手続きを行うこととなり、最低でも2回、面談が必要とされた場合には複数回にわたり福祉窓口へと出向くことになるということは理解しておく必要があります。


    審査は厳しい?審査に落ちてしまった場合はどうなるの?


    「母子父子福祉資金制度の審査ってどのくらい厳しい?本当にお金を借りることはできる?」

    このように審査に対して不安に感じている人も多いのではないかと思います。

    母子父子福祉資金は公的な制度となるので、金融機関のローンの審査のように審査通過率などを測ることができませんし、各都道府県ごとに審査の基準も変わるため、審査の厳しさについては、実際に申請してみないことには分かりません。

    ただ、制度の目的、利用条件から以下に該当する場合には審査通過が難しくなるということは判断できます。

    母子父子福祉資金制度の審査通過が難しい人

    生活保護を受けている

    生活保護は、あくまで最低限の生活を営む為に国から無償で受け取るお金です。


    そのお金で借金を返すことが禁止されているということではありませんが、無利子とは言え、新たに借金を増やすことになる為、母子父子福祉資金制度の審査通過は難しくなると言えます。


    反対に、今現在、母子父子寡婦福祉資金からの貸付を受けているからという理由だけで、生活保護の受給ができないということはありません。


    母子父子寡婦福祉資金でお金を借りることができたが、後に発生した困難により生活が困窮したという場合には、生活保護の受給対象とはなります。


    無職・収入が全くないという人

    無利子とは言え、あくまで貸付ですので、今現在、無職で収入がないという場合には、母子父子寡婦福祉資金制度の貸付対象外となります。


    このような状況の場合、貸付制度ではなく、生活保護の利用を検討してみることを勧められる可能性が高いです。


    多額の借金がある人

    母子父子寡婦福祉資金は借金の借り換えやおまとめ目的に利用することはできません。


    資金の利用目的が借金の返済ではない場合でも、多額の借金が原因で生活が困窮しているという状況では、返済は難しいと判断される可能性が高く、審査通過は難しいと言えます。


    複数社からの借金がある人、年収の1/3を超える額の借金がある人は、新たな貸付を受けるのではなく、債務整理を行うことで生活状況の改善をすることを推奨します。


    今現在の収入が十分にある人

    ページ冒頭でも説明していますが、母子父子寡婦福祉資金は、「収入が十分にあり生活が困窮しているわけでなない」「自分自身の力で経済的自立が可能」といった判断をされた場合、貸付の対象外となります。


    このような理由で、貸付の対象外となりそうな人(判断されてしまった人)の中でも、「就学支度資金」「修学資金」を目的としている人は、日本政策金融公庫の「教育一般ローン(国の教育ローン)」の利用を検討してみてください。


    「教育一般ローン(国の教育ローン)」は無利子とはいきませんが、年1.76%という低金利、最高350までの借入が可能です。


    このローンは、こどもの人数に応じて世帯年収の上限が定められているので、幅広い世帯年収の人が利用可能となっています。


    「教育一般ローン(国の教育ローン)」世帯年収の上限額表

    こどもの人数 世帯年収(所得)の上限額
    1人 790万円(590万円)
    2人 890万円(680万円)
    3人 990万円(770万円)
    4人 1,090万円(870万円)
    5人 1,190万円(970万円)

    こどもが3人以上いる一部世帯、世帯年収が200万円以下など、生活の収支状況が厳しいという世帯には、優遇制度も用意されています。


    日本政策金融公庫の「教育一般ローン(国の教育ローン)」はインターネットから簡単に申込みすることができるので、母子父子寡婦福祉資金の利用が難しい場合には、このローンの利用を検討してみることを推奨します。

    母子父子寡婦福祉資金の返済には「据置期間」が設けられている

    毎月の返済は口座からの自動引き落としにて行うことになるのですは、その返済金額、返済期間については、審査通過後の「借用手続き」の際に、窓口で相談しながら決定されます。


    申込み者の生活収支状況を見ながら、「返済(償還)計画書」を作成していくので、無理のない金額、期間で返済計画を立てることができます。


    また、母子父子寡婦福祉資金の返済には「据置期間」というものがあり、貸付日から返済が始まるまで(初回返済日)までに一定期間の猶予が設けられています。


    この「据置期間」は各都道府県、利用する資金の種類によって異なりますが、大阪府では以下のように設定されています。


    最長返済期間についても同時にまとめているので参考にしてください。


    資金の種類 据置期間 最長償還期間(返済期間)
    修学資金 当該学校卒業後6ヶ月 20年以内
    技能習得資金 知識技能習得後1年 20年以内
    修業資金 技能習得後1年 6年以内
    就職支度資金 貸付日から1年 6年以内
    医療介護資金 貸付日から6ヶ月 5年以内
    生活資金 貸付期間満了後6ヶ月 20年以内
    住宅資金 貸付日から6ヶ月 6年以内
    転宅資金 貸付日から6ヶ月 3年以内
    就学支度資金 貸付日から6ヶ月 20年以内
    結婚資金 貸付日から6ヶ月 5年以内

    据置期間を利用しない、または短くして、早めに返済を開始するのは自由です。


    この期間内に返済を始めれば問題ありません。


    返済が遅れた場合には延滞利子が加算されることになる

    何度も説明していますが、この制度は受給ではなく貸付ですので、毎月の返済が遅れてしまった場合には、当然違約金が発生します。


    この違約金の利子は年5.0%です。


    そこまで大きな利息となりませんが、繰り返し返済が遅れるようなことがあると、貸付を受けている本人だけではなく、連帯保証人にも督促が行われます。


    郵送、電話だけではなく、自宅への訪問がされる場合もあり、自分自身だけではなく、連帯保証人となってくれている人にも多大な迷惑を被ることになるので、もし返済が難しい、厳しいといった状況になってしまった場合には、まず福祉窓口で相談してみてください。


    返済計画の見直しを行ってもらえる場合があります。


    母子父子寡婦福祉資金貸付制度を利用するメリット・デメリットとまとめ

    母子父子寡婦福祉資金貸付制度について調査した内容を解説してきましたが、最後にこの制度を利用するメリットとデメリットを簡単にまとめました。


    母子父子寡婦福祉資金貸付制度利用のメリット

    原則無利子で貸付を受けることができる
    貸付から返済開始までに数ヶ月の据置期間が設けられている
    最長返済期間が長いので余裕を持った返済計画が立てられる

    母子父子寡婦福祉資金貸付制度利用のデメリット

    申請前に相談が必要で申込そのもののハードルが高い
    申請するにあたり必要となる書類が多い
    インターネットや電話で申込をすることはできない
    申請から貸付までには1ヶ月以上かかることがある

    インターネットを使い、母子父子寡婦福祉資金貸付制度について調べると、「審査が厳しい」「結局お金を借りることができなかった」「役所で門前払いにされた」などといった情報を多く見かけます。

    確かに、無利息でお金を借りることができるこのような公的な貸付制度の場合、貸付までのハードルは高くなりがちです。

    が、だからといって制度の利用を諦めるのはもったいないとゼニエモンは考えています。

    通常のローンと違い、母子父子寡婦福祉資金の審査に落ちたからといって、自身の信用情報に傷が付くことはありません。

    役所や福祉事務所の窓口に行くという手間はありますが、無利息でお金が借りることができる可能性を考えると、審査に通らないかもなどと考えているよりも、まず一度最寄りの福祉窓口へと相談に行くことを推奨します。


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