教育ローンと奨学金の違いについて

奨学金と教育ローンの違いについてを詳しく解説

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高校を卒業し大学や専門学校など進学する際に、お金を借りる事に、奨学金と教育ローンというものがありますが、そもそも同じ用途で借りるこれらのローンの違いはなんなのかという事をこのページでは詳しくまとめました。

進学を検討しているけど、お金を借りるのにどちらを選択すべきなのかわからないという人は是非このページを参考にしていただけると幸いです。


このページで、説明している「奨学金」は、国(日本学生支援機構)、地方自治体からの融資、教育ローンは、国(日本政策金融公庫)、銀行、信用金庫などから受けるローンという定義をして解説していきます。また、奨学金には、返済する必要のない「給付型」と返済義務のある「貸与型」の2種類がありますが、このページでは、返済義務のある「貸与型」と比較しています。


奨学金と教育ローンの5つの違いについて

奨学金と教育ローンはローンを受ける対象者に違いがある

まず、最初に知っておきたいのは、奨学金は、進学をする「本人」が借りるものであり、教育ローンと言うのは基本的に進学する対象となる「親」が対象となります。つまり、返済義務を負うのが、奨学金は進学する本人であり、教育ローンは親が返済をするという仕組みです。


奨学金と教育ローンの保証人の違い


返済義務が発生する期間が異なる

奨学金の種類は、3種類あり、返済義務のない「第一種奨学金」、利用者の最も多い返済義務がある「第二種奨学金」、入学時に一度だけ利用する単発の融資の「入学時特別増額貸与奨学金」というものがあります。基本的に「入学時特別増額貸与奨学金」と言うのは、これのみの利用をする事ができないので、「第二種奨学金」と併用して利用する事になります。


これらについて借りたお金ですが、返済は卒業後(貸付が終了した月の翌月)から7ヶ月目に返済が始まります。奨学金は進学者本人が返済義務を負うため在学中に返済を追われては学問に注力する事が出来ません。この間は金利も付きませんし、返済義務も発生しません。


それと違い、教育ローンの場合は単発型であり、親が子供の進学の為に融資を受けるものです。つまり、融資を受け、翌々月前後より返済義務が発生します。日本政策金融公庫の教育一般貸付(国の教育ローン)の場合は、進学者が卒業するまで返済の猶予は可能ではありますが、この間金利のみのいわゆるジャンプ(金利のみ返済し元金を返済しないこと)での返済も可能ですが、奨学金と比較すると損となります。


利用の用途の幅が違う

奨学金と、教育ローンでは、利用用途の幅が違います。

奨学金の利用用途

奨学金の利用用途は、入学時にかかる費用(入学時特別増額貸与奨学金)、月々の学費や生活費の補填などに充当できるものの2種類です。つまり、入学や、在学中に利用する為の資金の充当としての貸付以外は受ける事が出来ません。


教育ローンの利用用途

教育ローンの利用用途は、幅広い利用が可能で、一例を挙げると

  • 受験料
  • 受験時の交通費用
  • 受験時の宿泊費用
  • 入学時の費用
  • 授業料
  • 施設設備費用
  • アパートやマンションの資金礼金、家賃
  • アパート、マンションの家具、家電購入費用
  • 教科書代、教材費用
  • パソコン等の購入費用
  • 通学の為の交通費
  • 修学旅行の為の費用
  • 学習塾の費用

など幅広い用途で利用する事が可能です。ただし、奨学金も月々に、3万円、5万円、8万円、10万円、12万円の中で希望する金額を選択でき、それに対しある程度自由用途で利用する事が出来ますが、進学の為の環境整備に利用する事は分割での融資となるため、一気に投資する事が出来ません。


また、大きく奨学金と違うのが、進学する前の費用に対しても利用することが出来るため、利用幅は教育ローンの方が広く利用が可能です。


申し込みに関しての違い

奨学金に関しては、好きな時に申し込みを行える訳ではありません。申し込み方法は2種類あり「予約採用」と、「在学採用」というものがあります。

予約採用について

この予約採用と言うのは、高校3年生時に、進学をする為の奨学金を予約する為の申し込み方法です。大半の場合は、5月〜6月、10月〜11月と2度に分けて予約採用の募集をしており、これは高校側が窓口となり日本学生支援機構への申し込みを行います。


学校側より通知が来るため、忘れるという事は基本ありませんが、学校毎に締切日が違い、また2度目の募集などを行わない高校もあるので注意が必要です。また、仮に志望する学校への試験落ちとなり、浪人生となったとしても2年目までは、在学していた高校経由で申し込みが可能です。


まだ進学するかどうか迷っているという段階でも、進学の可能性がありその場合は奨学金を利用したいという場合は、後で辞退する事が可能であり、それによって何か違約金や信用情報が傷つく、在学採用などの審査になどのマイナスとなる事もありません。


在学採用について

在学採用と言うのは、進学した大学、専門学校などが窓口となり申し込みを行う方法です。こちらは予約採用で不採用になった場合や、在学中に親の仕送りや学費等の負担でアルバイトなどが多忙になり、勉学に注力出来ない場合などに申し込みを行う人が多いですが、進学直後の4月〜5月に説明会があり、原則として年に1度しか募集がありません。


また、こちらに関しても、各大学、専門学校で、人数等の枠が設けられているため予約採用よりも採用基準は厳しいものとなります。


教育ローンは好きなタイミングで利用できる

奨学金と違い、教育ローンは好きなタイミングで利用できるのが特徴です。窓口が学校経由ではないため、好きなタイミングで申し込みを行う事ができるのが特徴です。申し込み窓口も、日本政策金融公庫や銀行へ直接申し込みを行うため、枠数に制限がなく、成績等にも左右される事はありません。期限はなくタイミングも自由ではありますが、申し込みから融資まで約1ヶ月程度の時間がかかるため、ある程度、前もって申し込みを行っておく必要があります。


金利の差について

最も気になる人が多い部分である金利の差ですが、最近は奨学金の返済が厳しいという事が度々問題としてニュース等に取り上げられている格好で奨学金に対して抵抗があるという人が多いと思いますが、奨学金の返済が苦しいというのは、実は金利でなく借りた元金に対しての返済の部分です。


実は、奨学金と言うのは、奨学金を借り終わってから利率が決定し、借りている間は金利がまだ決定していないためわかりません。じゃあ、自分の返すときはすごい高い金利になるんじゃないのかと不安になる人もいると思いますが、金利は原則として、3.0%以上になることはありません。3.0%の金利はわかりやすく言うと、100万円を借りた場合の月々の利息が約2,500程度の金額となります。最高でもこれくらいの金利になると想像してください。ただし、後述しますが、2017年、現在の傾向ではこの3.0%よりも圧倒的に低い金利となっています。


金利の部分では、奨学金は、教育ローンと比較すると圧倒的に低くなっています。奨学金は、「利率固定方式」 と「利率見直し方式」の2種類の金利を選ぶ事が出来ます。これは住宅ローンの固定金利と変動金利と同じようなものと想像するとわかりやすいと思います。


利率固定方式

これは、奨学金の貸付が終了し、その時に決定された金利を固定し、完済するまで同じ金利で返済していく仕組みです。利率固定方式と比べると目先の金利では高くなる場合が多いですが、年間の返済金額や完済までの返済総額が事前にわかるので固く返済していきたい人はこちらを選ぶ事をおすすめします。


利率見直し方式

概ね5年毎に金利の見直しが図られ、決定した金利が適応されます。基本的に利率固定方式よりも低い金利になることが多いですが、市場金利等で利率固定方式の金利を上回るリスクもありますが、2017年現在の傾向では、利率固定方式よりもかなり低金利の傾向にあります。


平成28年、平成29年の貸与利率の比較

平成28年度 利率固定方式 利率見直し方式
4月 0.10%

0.10%

5月 0.10%

0.10%

6月 0.10%

0.10%

7月 0.10%

0.10%

8月 0.10%

0.10%

9月 0.16%

0.10%

10月 0.06%

0.01%

11月

0.05%

0.01%

12月 0.15%

0.01%

1月

0.23%

0.01%

2月

0.33%

0.01%

3月

0.33%

0.01%

平成29年度 利率固定方式 利率見直し方式
4月

0.23%

0.01%

5月

0.23%

0.01%

6月

0.23%

0.01%


教育ローンの場合は低金利だが、奨学金よりは高い傾向にある

教育ローンの場合ですが、奨学金と比較すると、金利は見劣りしますが、それでもローン全体の金利で言うとかなりの低金利です。例えば、奨学金と同様の国の教育ローンである日本政策金融公庫の教育ローンの場合は、1.81%です。※平成29年6月調査


実は、教育に関して最も低金利で融資を受けれるのは、奨学金であることは間違いありません。


奨学金は途中で打ち切られる事も

決められた金額を確実に借りる事ができる教育ローンと違い、毎年「適格認定」というものがあり、5段階評価があり、成績評価に比例し、決定しますが、留年となった場合は「廃止」となります。この場合は、在学中には金利もつかず返済も求められませんが、卒業し7ヶ月後から返済がスタートとなります。


奨学金の適格認定の5段階評価について

継続 これまで通りの支給が継続されます
激励 支給は継続されますが、成績の向上を求められます
警告 支給は継続されますが、次回(翌年度)の成績が向上しない場合は停止、又は廃止となる可能性があります
停止 1年以内の期間に、学校長の定める期間、奨学金が停止されます
廃止 奨学金を受ける資格を失効します

留年し、学費を払えないという環境になった場合は、国の教育ローンなどのローンを利用せざるを得ません。国の教育ローンは、在学中は金利のみの支払いで、月々の返済額が少なくすみますが、金利が全くつかない奨学金と比較すると状況は天と地の差があります。


何より、卒業後に返済が奨学金と教育ローンの2つになり、更に完済するまでかなりの時間を要します。想像以上に厳しいものとなるので、奨学金を利用する場合は、毎月の固定費用を学業以外にできる限り抑え、学業に専念する事が重要です。


奨学金ほど、好条件でお金を借りれる仕組みは現状ありません。好条件での融資を受ける分、継続するための条件も厳しいものになると頭に入れておきましょう。


奨学金と教育ローンは併用して組む事は出来るのか?

奨学金は、市区町村の自治体のものと、国のものを併用し利用する事が出来ない場合が多いですが、教育ローンと奨学金は併用して利用する事が可能です。利用としては、受験や入学に必要な資金は教育ローンで賄い、そこから奨学金を卒業まで利用し、卒業後に返済を開始するという事で、返済時の期間もずらす事が可能なので、入学までは親が支援し、卒業後は子供が返済をしていくという風に役割分担を行い融資を受ける事も可能です。


奨学金と教育ローンの金利の差についてを比較

肝に銘じておきたい事項としては、奨学金で最も返済に苦しいと感じる事は「元金」を返済するという事です。金利ははっきり言うとないに等しいものです。


奨学金を500万円借りて15年かけて返済した例

奨学金は、日本学生支援機構を参照
2017年6月の利率固定方式の0.3%を採用し計算

月々の返済額 28,411円
返済回数 180回(15年0ヶ月)
金利 0.3%
返済総額額(金額) 511万3,969円
返済総額(%) 102.2%

このように、15年かけて返済しても金利はわずか2%程度です。金利だけで言うと日本国内におけるローンというローンを比較すると無いに等しいに近いものです。逆に教育ローンで同じ計算をしてみます。


教育ローンを500万円借りて15年かけて返済した例

※教育ローンは、日本政策金融公庫の国の教育ローンを採用
金利は、平成29年度4月3日の1.81%の金利を採用し計算

月々の返済額 31,740円
返済回数 180回(15年0ヶ月)
金利 1.81%
返済総額額(金額) 571万3,173円
返済総額(%) 114.2%

国の教育ローンは、最高でも一人の子供に対し、450万円以内までの融資しか受けれませんが、奨学金と比較する為に500万円にしました。このように教育ローンとして最も低金利である日本政策金融公庫の教育ローンですらこの差が付くので、奨学金がいかに好条件で借りれるかと言うのがわかると思います。


ただ、月々の給付型であるため、借りている実感がイマイチ湧きにくいと言うのが難点であるため、必要以上に融資を受けると後々に元金の返済が厳しいものになると思っておきましょう。


奨学金と教育ローンの違いのまとめ

上記全てを踏まえ、奨学金と教育ローンの違いについてをまとめました。

在学中、金利のみのジャンプも可

比較項目 奨学金 教育ローン
ローンの名義人 進学者本人 進学者の親
保証人

必要である

  • 親族又
  • 保証会社

保証会社の場合は保証料がかかる

必要である

  • 連帯保証人
  • 教育資金融資保証基金

保証会社の場合は保証料がかかる

金利 現在の平均は0.3%前後 現在の金利は1.81%
融資 一括で振込で融資を受ける 毎月、口座へ定額振込まれる
融資時間目安 高校3年生時の5月〜6月※1 申し込みを行い1ヶ月程度
融資を受けるタイミング 進学後 在学中も可
返済のタイミング 卒業後7ヶ月後 融資後、翌月、又は翌々月
返済期間 最長20年 最長18年

※1 進学前の10月〜11月に募集がある学校もある


奨学金と教育ローンの最大の違いは、名義人の対象となる返済義務を負う人の対象が違うという事が最大の違いです。また、単発融資型か、月々の定額融資型の違いがありますが、単発融資である教育ローンは、返済総額や月々の返済額を事前に知った上での返済となりますが、奨学金は月々に定額が振込まれる形となるため、甘んじてMAXの12万円を借り続けると後で返済が大変厳しいものとなります。
また、借りるの怖くて少額にし、学費を払うためのアルバイトなどが忙しく学業に注力出来ないのであればそもそもの教育の為に融資を受けている場合も本末転倒です。借りなければ借りない方がもちろん良い結果になるのは間違いありませんが、奨学金や教育ローンと名前の響きは大変良いものではありますが、もらえるものではなく紛れもない借金です。

また、卒業後に18年かけて返済したとしても、18年前に卒業した学費を最も人生の激動期である40歳を前にしてまで返済を続けるのは、将来設計の足かせになりうる結果となります。忘れてはならないのは、「勉強する事、いわゆる自分への投資」は最も高価なものでありお金がかかる事です。

長い時間をかけて返済をする価値が有るための投資が、進学先にあるのかどうかをよく考えて利用するようにしましょう。ゼニエモン個人の一意見としては、大学や専門学校は、子育てにおいての社会人になる前の、最終局面であり、最もお金がかかる時です。子供の人生の為に教育ローンを組んでまで行かせる価値があるのかをよく考えましょう。
学業こそ社会的に最も高価なものであると、子供自信が自覚がなければ、それは捨て金です。まだ分からせるには難しい年代ではありますが、年収が高く、子供の将来の就職に有利であるからという理由で、余剰資金で通わせれるという人は、特に考えなくてもいいと思いますが、ローンを組んでまで勉強する意味、勉強させる意味があるのか、大学を卒業させたという親の自己満足ではないか、目的もなく大学に行き、そのツールとして奨学金を選んでいないか一度考えて見てください。


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